これって多汗症?自覚症状から重症度をチェックする方法

これって多汗症?自覚症状から重症度をチェックする方法

「多汗症」は、発汗量が非常に多い症状を言います。しかし、どの程度汗をかくと「多汗症」と診断されるのかはあまり知られていません。

今回は、自覚症状から多汗症の重症度をチェックする方法を紹介します。また、「汗が気になるけれど、多汗症かどうかわからない」という方のために、多汗症の診断基準についても解説します。汗の悩みで医療機関を受診すべきかどうか迷っている方は、一度チェックしてみてください。

必要以上に汗をかく「多汗症」

多汗症の症状や種類は、以下のようになります。

汗をかくタイミングでわかる「多汗症」

運動をしたときや気温が高いときなどに汗をかくのは、体温調節のために欠かせない生理現象の一つです。汗の量が多くても、生理的に必要な発汗は、多汗症ではありません。

しかし、体温調節の必要がないにもかかわらず、大量に汗をかく場合は「多汗症」の可能性があります。多汗症の場合、季節や状況とは関係なく常に汗に悩まされることが多いようです。

汗の量にも注意して

緊張しているときや、辛いもの・熱いものを食べたときなども汗が出ます。

しかし、「大量の汗が顔からしたたり落ちる」、「握手をするのがはばかられるほど手汗が出る」など、日常生活に支障が生じるほどの発汗がある場合は、多汗症の可能性があります。

多汗症でも汗の出る部位は人それぞれ

多汗症は、汗をかく部位によって大きく2つに分けられます。一つは、体のあらゆる場所の汗が増加する「全身性多汗症」です。もう一つは、体の一部分の発汗量が増える「局所多汗症」です。

いずれのタイプも、原因が明らかではない「原発性」と、病気などが原因で生じる「続発性」とがあります。

続発性の多汗症は、原因になっている病気を治療すれば、汗の量が減ってきます。原発性の多汗症は遺伝との関連が指摘されており、家族や親戚に多汗症の人がいると、自身も多汗症になる可能性が高いと言われています。

こんな場合は「多汗症」と診断されます

次に、多汗症の大部分を占める局所多汗症の診断基準について解説します。

多汗症の9割を占める「局所多汗症」

多汗症のなかでも、全身性多汗症の割合は少なく、全体の1割程度と言われています。つまり、多汗症のほとんどは局所多汗症ということになります。

局所多汗症は、手のひら、足の裏、わき、頭部、顔面など、汗腺の多い部分に症状があらわれます。また、1ヶ所だけではなく、複数の部位から大量の汗をかくこともあります。

6ヶ月以上原因不明の汗が続く場合は要チェック

特定の部位に、原因のわからない過剰な発汗が6ヶ月以上続く場合は、以下の6項目をチェックして、原発性局所多汗症であるかどうかを判断します。

  • 最初に症状があらわれたのが25歳以下である
  • 発汗が体の左右対称で、汗の量も左右同程度である
  • 睡眠中は大量の発汗がない
  • 1週間に1回以上、多汗に悩まされる
  • 家族や親戚に多汗症の人がいる
  • 多汗で日常生活に支障が生じている

6項目のうち2項目以上にチェックが入れば、原発性局所多汗症の可能性が高くなります。

上記に当てはまる項目がないにもかかわらず、多汗の症状がある場合は、何らかの病気などが原因の可能性も否定できません。速やかに医療機関を受診して、詳しい検査を受けることをおすすめします。

多汗症の重症度を症状からチェック!

原発性局所多汗症は、症状から4段階に分類されます。重症と診断された場合は、発汗部位や症状に応じた治療をおこないます。

多汗症の重症度は4段階

原発性局所多汗症は、自覚症状から重症度を判断します。

  • 重症度1

    発汗はほとんど気にならない。
    日常生活で発汗に悩まされることはない。

  • 重症度2

    発汗はあるが、我慢できる程度である。
    日常生活で、発汗で困ることが時々ある。

  • 重症度3

    発汗にどうにか耐えられる。
    日常生活で、発汗に悩まされることが多い。

  • 重症度4

    耐えがたいほどの発汗がある。
    日常生活に支障が生じている。

「重症」と診断されるのは症状が3や4に該当する場合です。

重症と診断された場合の治療方法

皮膚科などでおこなわれる多汗症の治療には、外用薬の塗布、イオントフォレーシス、ボツリヌストキシンの注射、手術で胸部の神経を遮断する方法などがあります。

  • 外用薬の塗布

    外用薬の治療では、塩化アルミニウムのアルコール溶液や水溶液が使われます。塩化アルミニウムの溶液は、寝る前に1回、わきの下や手のひら、足の裏に塗布します。汗の量が減るまでに2~3週間かかりますが、汗の量が落ち着いてきたら、塗布の回数を週2~3回に減らすことができます。しかし、塗布をやめると、汗の量が増える可能性があります。

  • イオントフォレーシス

    手のひらや足の裏を水道水の入った容器に浸し、弱い電流を流す治療です。1回30分の治療を8~12回おこなうと、発汗量が減ってきます。その後も週に1~2回の治療で効果を維持できます。この治療方法はわきの下には向かないので、ほかの方法で発汗を抑えなければなりません。

  • ボツリヌストキシンの注射

    ボツリヌストキシンを、発汗が気になる部位に注射する方法もあります。ボツリヌストキシンを約2cm間隔で手のひらや足の裏、わきの下に注射すると、1週間程度で発汗量が減少し、6ヶ月ほど効果が持続します。手のひらに注射すると、一時的に筋力が低下して箸やペンなどが持ちにくくなりますが、自然に回復するでしょう。

  • 手術で胸部の神経を遮断する方法

    手のひらの多汗症に高い効果が期待できる施術の一つに、胸部の交感神経を切り取ったり焼き切ったりする方法があります。手術は全身麻酔のもと、内視鏡を使っておこないます。ただし、手術後に手のひら以外の部位(胸、背中、お尻など)からの発汗量が増え、日常生活に支障が生じることもあります。

美容整形で受けることができる治療

美容整形では、ボツリヌストキシン注射のほか、マイクロ波(電磁波)や高周波を照射する治療・手術による汗腺除去などをおこなっています。

  • マイクロ波や高周波を照射する治療

    医療用の機器を用い、マイクロ波や高周波をわきの下に照射し、汗腺を熱破壊する治療方法です。多汗症の原因になるエクリン汗腺だけではなく、わきがの原因でもあるアポクリン汗腺も破壊するので、多汗症とわきがを一度に治療できます。汗腺は一度破壊されると再生しないので、ボツリヌストキシン注射より長期的な効果が期待できるでしょう。

  • 手術で汗腺を除去する方法

    わきの下の皮膚を一部切開して汗腺を取り除く治療も、多くの美容整形でおこなわれています。特に、専用のシェーバーでわきの皮膚の内側にある汗腺を削り取る「イナバ法」は、わきがや多汗症の症状が強い人におすすめです。メスを使う治療なので、抜糸するまでの約1週間は入浴や運動などが制限されます。

    「剪除法(せんじょほう)」はわきの下を切開して皮膚をめくるようにひっくり返し、わきがの原因になるアポクリン汗腺を一つずつ摘み取っていく治療法です。手術後3日間はわきの下に厚めのガーゼをあて、抜糸は1週間後になるのでしばらくは日常生活が制限されますが、治療は一度ですみ、約90%の汗腺を除去するため、わきがの症状が強い方におすすめの治療法です。

日常生活に支障がある多汗症は、適切な治療でケアしましょう

多汗症は、生理的に汗をかくような状況や状態ではないのに、大量の汗をかく症状です。発汗部位や重症度は人それぞれですが、日常的に汗に悩まされる場合は、治療も視野に入れましょう。

皮膚科などでの治療は、治療効果があらわれるまでに時間がかかったり、長期にわたる通院が必要だったり、副作用を起こして日常生活に支障が出たりすることもあります。治療の継続が困難だと感じる場合には、美容整形での治療も検討してみてください。

当クリニックでは、多汗症に悩む方のために、さまざまな治療方法をご提案しています。発汗部位や汗の量だけではなく、患者様の生活背景も配慮するよう心がけているので、医療機関に頻繁に通うことが難しい方、大切なご予定に合わせて一時的に汗を抑えたい方は、当クリニックにご相談ください。

銀座長澤クリニックは、あなたのお悩みに向き合い、どのようなことでも親身にお応えします。
お問い合わせは無料ですのでお気軽にご相談ください。

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