汗を止めるだけではない!わきがにも効果的なボトックス注射

ボトックス注射とは?多汗症・ワキガに効果的

ボツリヌストキシン注射(以下、ボトックス注射)は、わきの多汗症に対する治療方法としてよく使用されますが、「わき汗と同時に、わきがのニオイも弱くなった!」という声もよく聞かれます。実際、ボトックス注射はわきがのニオイを軽くする効果も期待できるのですが、そのメカニズムをしっかり理解しておかないと「注射をしたのに全然効果がなかった」ということにもなりかねません。

そこで今回は、ボトックス注射と汗、わきが臭との関係に焦点をあて、ボトックス注射をおすすめできる人、そしてボトックス注射を受ける際の注意点などを解説します。

ボトックス注射は汗を抑えてわきがのニオイにも効果が期待できます

ボトックス注射には発汗を強く抑える働きがありますが、同時にわきがのニオイを軽くする効果も期待できます。それは、わきがのニオイとわき汗に深い関係があるからです。

わきがのニオイは汗によって拡散します

わきがのニオイの原因物質は、アポクリン汗腺から分泌される汗が、皮膚表面の細菌によって分解されることで生じます。この物質は粘り気が強く蒸発しにくいので、そのままの状態であれば、強いニオイが周囲に広がることはあまりありません。

しかし、ニオイの原因物質がエクリン汗腺から分泌される水分量の多い汗で希釈され、体温で温められると、汗の蒸発にともない独特のニオイが空気中に拡散します。

つまり、わきがのニオイの原因はアポクリン汗腺にありますが、ニオイが周囲に拡散する原因はエクリン汗腺から分泌される汗にあるといえるのです。

ボトックス注射はわきの下の発汗を強力に抑制

ボトックス注射には、発汗に関与する「アセチルコリン」という物質の分泌を抑える働きがあります。そのため、わきの下にボトックス注射をすると、汗の分泌、特にエクリン汗腺からの発汗が抑えられます。

ボトックス注射によってわきの下からの発汗が強力に抑制されると、ニオイの原因物質が希釈・拡散されにくくなります。そのため、ボトックス注射はわき汗だけではなく、わきがのニオイ軽減にも効果が期待できるのです。

わきが対策のボトックス注射はこんな人におすすめです

わきが対策のボトックス注射はこんな人におすすめです

ここでは、わきが対策のボトックス注射がおすすめな人をご紹介します。

わきがだけでなくわき汗にも悩んでいる人

ボトックス注射は、わきから分泌される汗の量を大幅に減らします。そのため、わきがと同時にわき汗の悩みを抱えている方には、とてもおすすめの治療方法といえます。

効果は注射後2~3日であらわれるといわれているので、週末に治療を受ければ、次の週から快適な生活を送ることができるでしょう。「例年より早く夏が来てしまった」、「電車通勤を始めたら汗やニオイが気になるようになった」というような場合にも、素早くケアできるので、わき汗やニオイが気になったら美容整形外科に相談してみましょう。

活動量の多い人

ボトックス注射は、ダウンタイムがほとんどなく、行動制限もない治療であるため、部活動や体育の授業などで体を動かすことの多い中学生や高校生、力仕事をする方にもおすすめです。

ボトックス注射の施術は、細い針で薬液を注射するだけなので所要時間が短く、キズが残ることもほとんどありません。また、施術当日からシャワー浴も可能です。施術前に注射部分を消毒しますが、基本的に剃毛などの処理も不要です。
体に負担の少ない治療なので、治療後に通院する必要もなく、治療後に運動などが制限されることもありません。

一時的にでも汗やニオイを抑えたい人

ボトックス注射の効果持続期間はおよそ6ヵ月程度です。効果があらわれるのは注射後2~3日目で、効果のピークは1~3ヵ月後、その後は徐々に効果が弱まっていきます。

そのため、「絶対に失敗したくないイベントがある」、「夏場だけ汗やニオイのストレスから解放されたい」など、一時的にでも汗やニオイを抑えたいという方には特におすすめです。
イベントに合わせて治療を希望する場合は、予定日の1ヵ月くらい前を目安にスケジュール調整をするようにしましょう。

なお、ボトックス注射後、女性は2回の月経を経るまで、男性は3ヵ月間避妊が必要です。結婚式などに合わせてボトックス注射をする場合は、避妊期間にも注意しましょう。

わきが対策のボトックス注射で気をつけたいこと

ここでは、ボトックス注射でわきが対策をする場合の注意点について解説します。

継続治療が必要

前述しましたが、ボトックス注射の効果持続期間は6ヵ月程度です。そのため、1年中大量のわき汗やニオイで悩んでいる方の場合、継続的な治療が必要となります。一度の治療で長期的な効果を希望する場合には、マシンで汗腺を破壊する方法や、手術で汗腺を取り除く方法がおすすめです。

しかし、ボトックス注射は施術時間が短く、ダウンタイムもほとんどありません。「手術を予定しているけれど、それまでの期間も汗やニオイのケアをしたい」、「とにかく時間がない」という方には、非常に有効な治療方法の一つであることは、間違いありません。

わきが臭が残ることもある

わきが臭の強さには個人差があります。わきがのニオイが弱い人であれば、ボトックス注射で汗の分泌量を抑えるだけで、十分な効果が得られる可能性があります。しかし、わきがのニオイが非常に強い人は、ボトックス注射でエクリン汗腺からの汗の分泌量を抑えても、思ったほどの効果が得られない可能性があります。このような方におすすめなのは、手術によりアポクリン汗腺を除去する方法です。

ただし、わきがのニオイレベルは自分ではなかなか判断しづらいものです。日頃からわきがのニオイに悩んでいる方は、美容整形医院などで客観的にニオイの強さを調べてもらいましょう。その上で、どのような治療方法が最適なのか、どのような選択肢があるのか、といったことを主治医としっかり相談しましょう。

痛みや腫れを感じることがある

ボトックス注射で使用する注射針はごく細いものですが、針を刺すときにチクチクとした痛みを感じることがあります。とはいえ、注射する部分を事前に冷やしたり、皮膚に塗るタイプの麻酔薬を使用したりすれば、痛みを抑えることができるでしょう。医療機関によっては、笑気ガス麻酔(吸入タイプの麻酔)を使用することもあります。

その他、注射部位に赤みや腫れ、多少のかゆみが生じることもあります。いずれも症状は軽く、徐々におさまってきますが、引っ掻いたりこすったりして皮膚にキズができると、症状が悪化する可能性があります。治療後に気になる症状がある場合は、遠慮なく医療機関に相談しましょう。

ボトックス注射で汗とニオイをケアしましょう

ボトックス注射は多汗症に対してよく使われますが、汗の分泌を抑える効果があるため、わきが臭の予防にも有効な施術といえます。また、ボトックス注射はダウンタイムがほとんどなく、運動などに対する制限もないため、活動量の多い中高生や力仕事をする方にもおすすめの治療方法です。

当クリニックでは、より高い発汗抑制効果を実現するために、エクリン汗腺の分布に合わせてボトックスの注入範囲をていねいにデザインします。術後も24時間態勢で対応しておりますので、ボトックス注射に不安がある方、より高い効果を期待される方は、ぜひ一度ご相談ください。

記事の監修者:長澤 誠一郎

1984年慶應義塾大学医学部卒業。
医学博士。
日本美容外科学会認定専門医。
多くの治療実績を積みながら、
大手美容外科での院長経験を経て、2010年に銀座長澤クリニックを開院。
現在は日本美容外科医師会の理事を務める。
銀座長澤クリニックのすべての治療を担当している。

銀座長澤クリニックは、あなたのお悩みに向き合い、どのようなことでも親身にお応えします。
お問い合わせは無料ですのでお気軽にご相談ください。

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