シミと肝斑の違いとは?簡単なセルフチェックも紹介

いつの間にか顔にあらわれているシミや肝斑。痛みもかゆみもなく、放置しても問題はありませんが、範囲が広がってきたり、色が濃くなってきたりすると不安になるものです。

一般的にシミといわれているものにはいくつかの種類があり、それぞれ原因や特徴などが異なります。また、あるシミには有効な治療方法でも、ほかのシミにとっては有害な場合もあるため、シミの種類を見分けることはとても大切です。

そこで今回は、一般的なシミと肝斑の違い、そしてシミと肝斑を見分けるポイント、さらにシミの治療と肝斑の治療の違いなどを解説します。

シミと肝斑の違いとは?

肝斑はシミの一種ですが、一般的なシミとは少し特徴が異なります。ここでは、一般的なシミと肝斑の違いのうち、原因や発症しやすい年齢、あらわれやすい場所などに焦点を絞って解説します。

シミには、さまざまな種類がある

肌にあらわれる薄茶色や茶色の色素沈着は、一般的に“シミ”と呼ばれます。

シミには種類がいくつかあり、

  • 老人性色素斑(日光性色素斑、日光性黒子とも呼ばれる)
  • 肝斑
  • 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう:老人性いぼとも呼ばれる)
  • 雀卵斑(じゃくらんはん:そばかすのこと)
  • 炎症後色素沈着

などがよく知られています。

これらのうち、最も多いのが老人性色素斑と肝斑です。

最も一般的なシミ(老人性色素斑)は、良性腫瘍の一種

老人性色素斑は、平らで輪郭がはっきりしている淡褐色~濃褐色のシミです。大きさは数mm~数cmと個人差が大きく、左右対称にあらわれることはあまりありません。

老人性色素斑の正体は、皮膚の表面を覆う細胞が紫外線により良性腫瘍化したものです。そのため、顔だけではなく、紫外線を浴びやすい手の甲や腕、背中などにもあらわれることがあります。

老人性色素斑は性別を問わず中年以降に増えてくることが多いですが、20歳頃からあらわれる場合もあります。年齢とともに数が増え、色が次第に濃くなるのが特徴です。

肝斑は、ホルモンの影響を受けやすいシミの一種

肝斑は、頬骨にそってほぼ左右対称に広がる淡褐色のぼんやりとしたシミです。頬のあたりから額やあご、鼻の頭などにあらわれることもありますが、目のまわりにはあらわれません。

肝斑は、メラニンが過剰に産生されることで発生します。メラニンが過剰に産生される原因としては、紫外線による刺激や皮膚への摩擦、乾燥などのほか、女性ホルモンの影響も示唆されています。

肝斑があらわれやすいのは30~40代の女性ですが、妊娠やピルの服用で誘発されたり悪化したりする場合もあります。一方で、肝斑は閉経とともに薄くなったり消えたりするのが特徴です。なお、高齢になってから肝斑を発症することは、ほとんどありません。

これはシミ?肝斑?違いがわかるチェックリスト

では、一般的なシミ(老人性色素斑)と肝斑の違いをふまえ、あなたのシミの正体を探ってみましょう。

シミができ始めた年齢やきっかけは?
20~30代頃から増え始めた。 30~40代頃から急にできた。
妊娠やピルの服用がきっかけであらわれたわけではない。 妊娠やピルの服用がきっかけであらわれた。
シミの形は?
丸くて輪郭がはっきりしている。 ぼんやりしていて輪郭がはっきりしない。
シミがあらわれている場所は?
紫外線がよく当たる場所にできている。 左右の頬骨を中心に広がっている。
左右対称ではない。 ほぼ左右対称。
目のまわりにもある。 目のまわりにはない。
シミの色の変化は?
年齢とともに濃くなってきている。 月経周期や季節により濃さが変わる。
光治療で薄くなった。 光治療で濃くなった。

表の左側にチェックが多く入っている場合は老人性色素斑、右側にチェックが多く入っている場合は肝斑の可能性があります。

ただし、老人性色素斑と肝斑は重なってあらわれる場合があります。また、くわしく検査しなければ見分けが難しいものもありますし、似たような症状の別の病気が隠れている可能性も否定できません。

シミをきちんと治したい場合は、自己判断で市販薬を使うのではなく、医療機関を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。

シミと肝斑は、治療法にも違いがある

最後に、一般的なシミ(老人性色素斑)と肝斑の治療方法について解説します。

シミ(老人性色素斑)の治療は、濃さや症状によって異なる

多くの老人性色素斑は、レーザーで除去することができます。

しかし、レーザー照射後は1週間程度かさぶたをはがさないように注意しなければなりません。また、ごく薄いシミはレーザーに反応しにくいことが知られています。

そのため、レーザーによる治療が好ましくない場合は、肌への刺激が少ないIPL(光)治療器で少しずつシミの色を薄くしたり、塗り薬や飲み薬で対応したりします。

塗り薬としてよく使われるのは、メラニン排出作用が強いトレチノインや、メラニンの合成をおさえる働きがあるハイドロキノンです。

一方、飲み薬では、メラニン色素の過剰生成を防ぐトラネキサム酸、メラニン色素の生成抑制作用とターンオーバー促進作用をあわせ持つL-システイン、シミを薄くする効果が期待できるビタミンC、肌の新陳代謝を活発にするビタミンEなどがよく使用されます。

その他、ピーリングやイオン導入が行なわれることもあります。

なお、肝斑はレーザーで症状が悪化するため、シミと肝斑が重なっている場合はレーザーを使うことができません。レーザー治療を希望する場合は、まず肝斑に対する治療を行ない、そのあと老人性色素斑をレーザーで除去するのがよいとされています。

肝斑の治療は、飲み薬や塗り薬が主流

肝斑の治療では、トラネキサム酸を主成分とする飲み薬を使用します。飲み薬は、通常8週間で効果があらわれます。ただし、8週間服用しても改善が見られない場合は肝斑ではない可能性があるため、以降の服用は中止してください。

また、ハイドロキノンなどの塗り薬やピーリング、イオン導入などを併用することもあります。最近は、従来のものより刺激の弱いレーザーを用いた“レーザートーニング”という治療を導入しているクリニックもあります。

ただし、肝斑に対するレーザー治療はとても難しく、レーザートーニングでかえって肝斑が濃くなってしまったり、逆に肌の色素が抜けて白くなってしまったりするケースもあります。治療を希望する際は、メリットだけではなくデメリットもしっかり確認して、納得のうえで施術を受けるようにしましょう。

肝斑もシミも予防が大切!できてしまったら適切な方法で治療しましょう

肝斑もシミ(老人性色素斑)も、シミの一種です。原因や特徴は異なりますが、いずれも一度できてしまうと簡単に消すことはできません。肝斑やシミを悪化させないために、紫外線を防ぐ・スキンケア時に肌をこすらない・肌によいものをしっかり食べるなど、予防ケアを積極的に行なうようにしましょう。

当クリニックでは、肌への刺激が少ないIPL(光)治療器による施術のほか、肌の奥へ有効成分を届けるイオン導入、特殊な注射装置で悩みに応じた成分を肌にダイレクトに届ける水光注射など、肝斑やシミなどに悩む方のためにさまざまな施術をご用意しております。レーザー治療に抵抗がある方、肌に刺激の少ない治療を希望される方は、ぜひ当院にご相談ください。

記事の監修者:長澤 誠一郎

1984年慶應義塾大学医学部卒業。
医学博士。
日本美容外科学会認定専門医。
多くの治療実績を積みながら、
大手美容外科での院長経験を経て、2010年に銀座長澤クリニックを開院。
現在は日本美容外科医師会の理事を務める。
銀座長澤クリニックのすべての治療を担当している。

銀座長澤クリニックは、あなたのお悩みに向き合い、どのようなことでも親身にお応えします。
お問い合わせは無料ですのでお気軽にご相談ください。

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