アイプチでまぶたのたるみが進行する?二重のりの悪影響とその対処法を紹介

ほんの少し前まで、「まぶたのたるみ」に悩むのはある程度年齢を重ねた方たちがほとんどでした。しかし、最近は若い世代でもまぶたのたるみに悩む方が増えてきています。

理由の一つは、アイプチをはじめとする二重のりの影響です。

二重のりは簡単に二重が作れるため、幅広い年代の方に愛用されています。一方で、まぶたに炎症が起きたり、長期間の使用で皮膚がごわついたりする健康被害もあとを絶ちません。二重のりはまぶたを無理に引き延ばすため、たるみをまねきやすいことも事実です。

そこで今回は、二重のりがまぶたにおよぼす影響と、たるみを改善してアイプチのいらない目元を目指せる治療法を紹介します。

「美しい二重を手に入れたい」「アイプチをやめられない」という方は、ぜひ参考にしてください。

アイプチがまぶたに与える悪影響とは?

口を開けた人の顔

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まずは、アイプチなど二重のりがまぶたに与える悪影響について解説します。

まぶたの炎症

二重のりに使われているのは、「ゴムラテックス」や「アクリル系接着剤」と呼ばれる接着成分です。

これらは絆創膏の接着成分にもよく使われるものですが、アレルギー反応でかゆみや腫れが生じる方も少なくありません。また、二重のりを使用すると皮膚呼吸が妨げられるため、まぶたの炎症をまねくこともあります。

まぶたの皮膚は薄くデリケートなので、絆創膏でかぶれやすい方や肌が敏感な方は、特に気を付けなければなりません。

まぶたの皮膚の肥厚(ひこう)化

二重のりを使い続けると、炎症や慢性的な刺激でまぶたの皮膚が肥厚(ひこう)化することがあります。「肥厚化」とは、皮膚の厚みが増して硬くなることです。まぶたのごわつきが目立つ場合もめずらしくありません。

皮膚の硬さは二重のりの使用をやめると多少改善しますが、元の状態に戻らないこともあります。

まぶたのたるみ

二重のりを使うとまぶたが不自然に引き伸ばされた状態になり、剥がすときにも大きな負担がかかります。二重のりを使用し続けると皮膚が伸びて弾力がなくなり、まぶたが三重・四重になったりたるみが生じたりする可能性が否定できません。

さらに、二重のりによる皮膚トラブルで目をこする頻度が高くなると、まぶたを上げる筋肉と軟骨をつなぐ膜に障害が起きて眼瞼下垂(がんけんかすい)になる場合もあります。

眼瞼下垂とは、上まぶたが下がってきて目が開きにくくなり、視界が狭くなる症状です。

アイプチによるまぶたの不調を改善するのが難しい理由

アイプチなど二重のりによるまぶたの不調は、なぜ改善するのが難しいとされているのでしょうか。その理由を解説します。

アイプチをやめられるケースは稀だから

二重のりを日常的に使用している方は美意識が高く、目元の印象が変わることを極端に嫌うケースも少なくありません。

実際、アイプチでまぶたがかぶれ、皮膚がボロボロになってもやめられない方が多くいます。

二重のりは手軽に二重を作れる便利なアイテムですが、使用にあたってはまぶたへの悪影響が大きいことを知っておきましょう。

肥厚化した皮膚やたるみは、自然にもとには戻らないから

二重のりの使用が中止できたとしても、まぶたの不調が改善するとは限りません。

慢性的な刺激で肥厚化したまぶたは、二重のりの使用を中止しても硬さやごわつきが残ることがあります。また、無理やり引き伸ばされて弾力を失い、たるんでしまったまぶたは、二度と元の状態には戻りません。

眼瞼下垂は手術による治療が基本であり、通常のアイケアでは改善が困難です。

まぶたの肥厚化やたるみが進行すると、治療がどんどん難しくなります。不調に気が付いたら、早めに対策を講じるようにしましょう。

アイプチで生じたまぶたのたるみを改善する方法

病室の男性

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二重のりで生じたまぶたのたるみは、マッサージやコスメなどで改善を目指すのは困難です。しかし、二重を形成する施術を受ければ、二重のりの使用をやめられるのと同時にまぶたのたるみも改善できます。

ここでは、目元の悩みを一度に改善できる3つの治療方法を紹介します。

二重埋没法

たるみがそれほどひどくなく、まぶたが厚くない方には、二重埋没法をおすすめします。

二重埋没法は、まぶたに髪の毛よりも細い医療用の糸を通して二重を作る方法です。施術部分の皮膚には二重のクセがつくため、次第に生まれつきの二重のような自然な仕上がりになります。

まぶたを糸で縫い留めるだけなので施術時間が短く、ダウンタイムも短いのが特徴です。通常は3~7日間ほどで腫れが目立たなくなります。

ただし、施術部分を強くこすったり衝撃が加わったりすると糸が外れてしまうことがあるので、注意しなければなりません。

二重埋没法は、糸を外せば元の状態に戻せるため、仕上がりがイメージと違う場合は修正できるというメリットもあります。

二重切開法

たるみの症状が強い方やまぶたに厚みがある方には、二重切開法をおすすめします。

二重切開法は、皮膚を切開して縫い合わせ、半永久的な二重ラインを作る方法です。二重が一重に戻ることはなく、まぶたの状態に応じて余分な皮膚や脂肪も除去できます。

もっとも、この方法はまぶたを切開するため、腫れやむくみ、内出血などのリスクは避けられません。ダウンタイムはやや長く、約2~3週間です。腫れが完全に引いて目元の状態が落ち着くまでに1~3ヵ月程度かかる場合もあります。

二重切開法は、深く安定した二重を作ることができます。「幅広二重」や「平行二重」など、デザインの希望にも対応できるため、仕上がりによりこだわりのある方に適しています。

眉下切開リフト

二重にこだわらない方、目元の印象を大きく変えたくない方には、眉下切開リフトをおすすめします。

眉下切開リフトは、眉の下辺に沿って皮膚を切開して余分な皮膚を取り除き、たるみを引き上げる治療です。眉下を切開したあと、脂肪の除去や目のまわりの筋肉の除去も処置できます。

この方法はまぶたに覆いかぶさっている皮膚をリフトするだけなので、一重が二重になることはありません。しかし、目元の印象が大きく変わらないため、自然な仕上がりになります。

施術時間もダウンタイムも短いため、目立つ腫れや内出血はほとんどありません。ただし、術後1週間は眉下に糸が付いた状態なので、長めのお休みが取れるときに施術を受けるほうがよいでしょう。

アイプチによるまぶたのたるみ改善も、当クリニックにお任せください

アイプチなどの二重のりは簡単に二重が作れる便利なものですが、まぶたの炎症や肥厚化、たるみなどをまねくおそれがあります。さらに、使い始めるとやめるのが難しいため、眼瞼下垂などに悩みながら使い続けている方も少なくありません。

まぶたの皮膚はとても薄く、デリケートです。まぶたの異常に気が付いたら、症状が悪化する前に対策が必要です。

二重のりを愛用している方のまぶたの悩みは、二重埋没法や二重切開法で解決できることがあります。目元の印象を変えたくない方には、眉下切開リフトも選択肢の一つです。

二重のりによるまぶたのたるみは、人によって状態が異なります。

当クリニックでは、それぞれの方のまぶたの状態はもちろん、生活背景にも配慮してよりよい治療方法を提案します。まぶたのたるみにお悩みの方は、当クリニックにぜひご相談ください。

記事の監修者:長澤 誠一郎

1984年慶應義塾大学医学部卒業。
医学博士。
日本美容外科学会認定専門医。
多くの治療実績を積みながら、
大手美容外科での院長経験を経て、2010年に銀座長澤クリニックを開院。
現在は日本美容外科医師会の理事を務める。
銀座長澤クリニックのすべての治療を担当している。

銀座長澤クリニックは、あなたのお悩みに向き合い、どのようなことでも親身にお応えします。
お問い合わせは無料ですのでお気軽にご相談ください。

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